韓国のTPP参加と英霊の名誉は引き換えられたのか

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年末の日韓合意のショックも冷めやらない年明けの元日、韓国大統領府はこの合意に関する発表を行いました。朴槿恵の国内世論を敵に回しつつも勝ち誇った喜びようによってよりはっきりしたのがTPPとの関係でしょう。韓国は今回の「政府間合意」と引き換えにTPP加盟を認められるのか。安倍首相は英霊の名誉と引き換えに韓国にTPP参加を決定づけたのでしょうか。

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31日、韓国大統領府のフェイスブックに掲載された「新年の辞」を発表する朴槿恵大統領(聯合=共同)

【参考】
朴槿恵大統領、「第1位」の成果と誇示
http://www.sankei.com/world/news/160101/wor1601010026-n1.html
(一部引用)
韓国の朴槿恵大統領は1日、慰安婦問題をめぐる日本との合意を、自由貿易協定(FTA)の拡大と並べて「外交成果」として挙げ「(これらの成果が)実際に経済の活性化につながり、国民がより大きな恵みを得ることが何よりも重要だ」と述べた。閣僚らとの朝食会での発言と大統領府が発表した。

朴氏は成果の第1位に日本との合意を挙げており、対日関係改善による経済効果に大きな期待を寄せていることを示した形だ。
(ここまで)

この発表内容は非常に明快です。

今回の日韓合意がどうして経済効果に繋がるのでしょうか?韓国で現在、大きなな問題となっているのがTPPです。
韓国はTPPへの参加を米国に対して打診しているものの現在までの米国の反応は否定的なものであるため、その参加は危ぶまれていました。

【参考】
韓国の「為替操作」に米国が“警告” TPP参加にハードル
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20151020/frn1510201900006-n1.htm

このTPP問題が韓国にとってどのような意味を持つのか。

ポイントは「累積原産地規則」です。

【参考】
http://www.canon-igs.org/column/macroeconomics/20130917_2106.html

(一部引用)
これまで、韓国がEUやアメリカとFTAを結んでいるために、韓国企業はこれらの国や地域に無税で輸出できるのに、日本企業は関税を払わなければ輸出できないという競争条件の不利が指摘されてきた。今我が国は、アメリカ市場を含むTPPだけでなく、EUともFTA交渉を開始している。競争条件の不利は克服されようとしている。
それだけではない。TPPの累積原産地規則によって、韓国企業よりも日本企業の方が有利になる可能性が出てくる。例えば、付加価値の基準が50%の場合、韓国企業は自国内だけで50%以上の付加価値を付けなければ、アメリカに無税で輸出できないが、日本企業は他のTPP参加国の部品を40%集め、日本国内で10%の付加価値を付けるだけでよいことになる。もちろん、付加価値の基準が米韓FTAよりもTPPの方が相当高いと、このような効果は減殺されるが、ある程度の違いは「累積」によって克服することが可能である。
もし、このような事態が起きれば、韓国にTPPに参加するインセンティブが高まることになる。
(ここまで)

累積原産地規則イメージ
支那はAIIBを主軸に「シルクロード経済圏」や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など、ロシアなどとも連携を強めつつ、米国路線のTPPなどに対抗しています。米中FTA戦略のぶつかり合いとも言えるでしょう。貿易に限らず支那の拡張主義については言うまでもありません。日本政府は同盟国でもある米路線のTPPを重視し交渉を進めて来ましたが、韓国はこれまで米韓FTAや韓EU FTAを発効させ、FTA強国を自負。韓国企業はこれらの国、地域に無税で輸出できますが、日本企業は関税を払わなければ輸出できないという競争上の不利があったというのも確かでしょう。

そこに、これまで難しいだろうと見られてきたTPPの大筋合意は、非参加国である韓国に大きなショックを与えた筈です。アメリカからすれば韓国をTPPに参加させることは支那からの「引き剥がし」にも繋がるという訳です。軍事面もさることながら親韓派の多いオバマ政権の思惑が働いたことも間違いないでしょう。韓国政府からすれば国民の反発をよそにまさにゴネ得の結果です。

日本にとってこの韓国のTPP加盟は本来、強力な外交カードともなった筈です。

TPPを国内で最も強力に推進する経団連はどうでしょうか。現会長である榊原氏は、特に親韓派、親中韓派として有名な人物です。更に移民政策を求めています。

経団連定時総会における榊原会長就任挨拶2014年6月3日(火)
http://www.keidanren.or.jp/speech/2014/0603.html
(一部引用)
「特に重要な課題は、広域の経済連携の推進でございます。2020年のFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の構築を視野に入れて、TPP、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)、日中韓FTA、更には日・EU EPAなどを主導すること…」「特に隣国である中国、韓国との関係はとりわけ重要であります。」
(ここまで)

榊原氏は東レに於いて中韓に大きな投資をしており韓国には工場を持ちます。TPPに韓国を含めたいのは当然でしょう。

米国のオバマはNAFTAを批判し米国の大統領になった人物です。TPPを強力に推進し始めた頃(2010年)、私を含めて多くの人がこれに反対しました。しかしTPPの実態は先に書いたように支那を強く意識する環太平洋諸地域地域に於ける経済同盟の側面を持つものです。手を打たなければ支那主導の経済圏に取り込まれてしまうのも時間の問題でしょう。

現時点での大筋合意を見る限り移民(単純労働者を含む)を認める内容とはなっていませんが、TPP発足メンバーでもあるブルネイがイスラム教国としてシャリア法を施行する国でもあり、米国内でもその人権問題などが取り沙汰されているため、慎重にならざる得ない問題なのかもしれません。日本は今までも中東諸国と関係を結んできましたが、国同士の関係であれば異文化社会とも共生は可能なはずです。TPPについては今後の動向を注視する必要がありますが、支那の加速する拡張主義、日本を取り巻く東アジアの動向を踏まえたうえで最善を選ぶことが重要だと考えます。国防動員法のような法律を持つ支那が主導するRCEPや日中韓FTAには断固反対の立場です。

私たちは国境と国籍を最重要とし国同士の共生のためにあるものは否定しません。例えばインターネットは国同士の共生にも役立つ優れたツールです。これを守ることも重要な課題の一つです。

安倍政権のこれまでの政策について支持すべきものもありますが、TPPについても「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」などの発言は容認できるものではありません。もはやEUを見てもこうした思想こそ時代遅れです。

政府同士として日韓合意が成功したとして次に来るのは政府主導の日韓友好でしょう。超がつくほどの親韓派である舛添都知事を推したのも安倍首相です。今後は2020年東京五輪の日韓合同開催なども現実味を帯びてくるかもしれません。政府がどれだけ日韓友好を演出しようとも国民感情を抑えることは不可能です。

ここ数日のネット上に於いて、日韓合意内容について河野談話を踏襲したものに過ぎないとする意見を見かけます。河野談話とは当時、官房長官だった河野氏の個人的見解とされる談話です。それを今回は日本政府が正式に認めたということです。従軍慰安婦という言葉は戦後の造語であり、その実態は戦時売春の問題です。謝罪しなければならない軍の関与というのであれば、現在の風俗業を法的に管理する国がセックスワーカーに謝罪するという話でしょう。

今回の合意は撤回されるべきものと考えます。

【署名運動】
慰安婦問題の日韓合意に絶対反対します!

 

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